【第2種電気工事士】取得解説 Vol.3 筆記編1 電気の基礎解説

今回は第2種電気工事士の筆記試験について解説していきます。

導入編を読まれていない方は、まず導入編の記事をご覧ください。

目次

筆記試験の内容

筆記試験は以下の内容となっています。

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論及び配線設計
  • 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
  • 電気工事の施工方法
  • 一般用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 一般用電気工作物の保安に関する法令

試験勉強については、こちらのテキストがおすすめです。当該年度のものをご購入下さい。

導入編でもお話ししましたが、筆記試験の殆どの問題は記憶系です。

このブログでは計算系についてテキストには無い視点から、また、小話も入れながら解説していきます。

オームの法則などの基礎からやっていきますので、理科や数学が苦手な人も是非ご覧ください。

電圧、電流、抵抗とは?

まずは、電圧、電流、抵抗とは何か説明します。

電圧や電流、抵抗は、それぞれ水槽の水位、水流、バルブ(蛇口)に対応してイメージすると分かりやすいです。

水位(水の高さ)が電圧(電位)に対応、
水の流れを調整する(水を流れにくくする)バルブが抵抗に対応、
外に流れ出る水流が電流に対応
 といった感じにイメージすれば理解が早いと思います。

電圧と電流は名前が似ていますが別物です。

例えば、いくら水位が高くても、バルブが完全に閉まっているなら水は流れないように、電気もいくら電圧を上げても抵抗が大きすぎる場合(大きな抵抗、スイッチがオフ、回路をつなげてないなど)、電流は流れません。
※絶縁破壊、リーク電流など面倒な話は無視して書いています。

イメージ補足
電圧:電気を押し出す力、圧力
水位:水を押し出す力、水圧
抵抗:電気を流れにくくする抵抗勢力
バルブ:水の流れを止めたり、水を流れにくくして水の量を変える
電流:流れる電気の勢い
水流:流れる水の勢い

電圧は『かかる』のであって流れない、電流は『流れる』のであってかからない、といった感じです。

アニメなどで、『高圧電流がー!』という表現を時々見かけますが、『高圧(高電圧)なのか、大電流なのかどちらなの?』と電気を習い始めた人は『違和感を覚えるあるある』です。

『とにかく危ない』というのは伝わるし、アニメや漫画の世界では許容範囲だと思いますが、電気の現場で『高圧電流』や『電圧が流れる』(流れるのは電流)といった言葉を使う事は避けたほうが良いでしょう。

少し前にネットでバスった『異常電流』というワードについても、『何か悪いものだろう』という印象を受けますが、異常という言葉が抽象的過ぎて、何が異常なのか分からず余計な齟齬を生んだり信頼度が落ちます。
現場や上司へのレポート作成などでは使わない方が良いでしょう。

公式について

電気の単位について

公式の前に、まず電気関係の単位などについて理解を深めましょう。

※今回は直流で説明します。交流ではもう少し説明が必要ですが、理解しやすいよう今はスルーします。

電圧

E [ V ]、V [ V ]

電圧の単位は、[ V ](読み:ボルト)です。

量記号は E V です。電源の電圧はE、機器や特定の箇所の電圧を表現するときはVを使っているようです。

電流

I [ A ]

電流の単位は、[ A ](読み:アンペア)です。

量記号は I です。

抵抗

R[ Ω ]

抵抗の単位は、[ Ω ](読み:オーム)です。

量記号は R です。

電力

P[ W ]

電力の単位は、[ W ](読み:ワット)です。

量記号は P です。電力については、後ほど説明します。

オームの法則 公式

オームの法則は、電圧、電流、抵抗の関係を式にしたもので、時間と距離と速さの式と非常によく似ています。

上図の左の青い絵を見てください。上下関係は割り算、左右関係は掛け算となっており、距離を求めるには、速さと時間をかけ、『距離=速さ×時間』で求めることができました。

これと全く同じように電圧と電流と抵抗を求める事ができ、次の式となります。

電圧 V(E) [ V ] =電流 I [ A ] × 抵抗 R [ Ω ]

この式は基本になりますので、しっかり覚えておきましょう。

電力の公式

電力とは、電気によってどれだけ仕事をするかを表すものです。

例えば、お湯を沸かすために電気で熱を発生させたり、モーターで何かを動かしたりするときの規模の大きさ、とでも申しましょうか。

電力は次の式で求める事ができます。

電力 P [ W ] = 電圧 V [ V ] × 電流 I [ A ]

単位がキロワット[ kW ]の場合、電圧と電流を掛け算したあとに0.001をかけます。(k(キロ)は1000倍したもの)
1 [ kW ] = 1,000 [ W ] になります。

これと似た式で電力量というものがあります。電力量は、電力に時間をかけたものです。

例えば、1 [ W ] のものを1時間使った時の電力量は、1 [ Wh ] (読み:ワットアワー)です。

もう何年も前ですが、私の妹が『中学校でオームの法則の覚え方習ってきた!』と私に言いました。

『ほうほう、どんな?』と聞いたところ、

愛ある二人はいい関係、って覚えるの!』と言ってきました。

中学校で愛ある二人とか教えるなやと思いましたが、どうやら量記号を使って覚えるようです。

つまり、愛(アイI)ある(アールR)ふたりは(イーE)関係、という事だそうです。

なるほど、と思ったのも束の間、電力を覚える式でのけぞりました。

電力はワッと驚くA〇ギャルって覚えるの!』との事です。
(ここではアンペアボルトギャルという事にしましょう)

『お、おう、そうか』としか返せませんでした。

これは単位を使ってワッと(ワットW)驚く、A(アンペアA)V(ボルトV)ギャルという訳です。

あの頃はおおらかな時代だったので大丈夫だったと思います。

それにしても、男子中学生なら一度聞いたら忘れられない式になるでしょう。

教えた先生、素敵やん!

図記号について

代表的なものは下表のとおりです。

  • №1:電源:2つありますが、左が直流、右が交流のものです。直流の記号は長いほうが+(この場合上)、短いほうがー(この場合下)になります。
  • №2:抵抗:抵抗です。負荷と呼ぶときもあります。
  • №3:コイル:銅線などをくるくる巻いたものです。直流ではあまり出てきません。交流では、№2の抵抗とは別次元の抵抗になります。変圧器の出力を意味することもあります。
  • №4:コンデンサー:直流では一時的に電流が流れますがその後流れなくなります。交流では、№2の抵抗とは別次元の抵抗になります。
  • №5:スイッチ:電気回路をオンオフできるスイッチです。
  • №6:接地:アース(地球)に接続されている印です。
  • №7:電圧計:電圧を測定できる計器です。内部抵抗(計器内部の抵抗の大きさ)がとても大きいのがミソです。
  • №8:電流計:電流を測定できる計器です。内部抵抗(計器内部の抵抗の大きさ)がとても小さいのがミソです。
  • №9:電力計:電流を測定できる計器です。電圧要素と電流要素を接続します。

交流について考えてしまうと、頭がごちゃごちゃになってしまうので、今は全く考えなくてOKです。

直列接続と並列接続について

電源や機器などの接続方法には、直列、並列といった呼び名があります。下表は電源と抵抗の接続例です。

直列接続

電源や機器などを直列につなぎます。機器の後尾に接続機器の先頭を接続します。

この回路の計算方法(合成)は、電圧や抵抗は足し算となります。

シリーズ(シリース)接続という場合があります。

並列接続

電源や機器などを横に並列につなぎます。機器の先頭と先頭を接続、後尾と後尾を接続します。

電圧は足される事はありませんが(同じ電圧なら)、抵抗の計算方法については専用の計算式があります。

パラ(パラレル)接続という場合があります。

並列接続の合成抵抗の求め方

抵抗の場合は少し複雑で、和分の積積(掛け算)和(足し算))で計算します。

例えば、表にある上の抵抗値をR1、下の抵抗をR2としたとき、

計算方法は、(R1 × R2)/(R1 + R2)となります。

多くの試験問題を解くうえで、回路上の一部または全部の抵抗を合成計算する必要があります。

直列接続と並列接続の練習問題

1.下図のイとロの端子電圧を、それぞれ求めてみましょう!

回答と解説はこちら

電源が直列なので、1.5 [ V ]+1.5 [ V ]で、こたえは3.0 [ V ] です。

電源が並列なので、こたえは1.5 [ V ]です。

2.下図のハからヘの回路で、それぞれ合成抵抗(すべての抵抗を合成したもの)を求めてみましょう!

回答と解説はこちら

抵抗が直列なので単純に足します。1 [ Ω ] + 1 [ Ω ] = 2 [ Ω ] となります。

抵抗が並列なので、和分の積で計算します。( 1 [ Ω ] × 1 [ Ω ] ) / ( 1 [ Ω ] + 1 [ Ω ] )で 0.5 [ Ω ] となります。

このような回路で同じ抵抗値であれば、和分の積を使わずに単純に0.5倍で計算(半分)したほうが効率的です。

このような回路の場合、直列部分と並列部分を整理して問題を解いていきます。

整理すると以下の図のようになります。青色の部分が並列関係の接続、緑色の部分が直列関係の接続です。

まず青色部分の並列接続から計算します。ニの問題の通り、和分の積または抵抗値が同じなので0.5倍で計算すると1 [ Ω ]になり、下図の回路に置き換える事ができます。

このようになれば、直列接続なので足し算です。1 [ Ω ] + 1 [ Ω ] = 2 [ Ω ]となります。

この問題もホと同じように、直列部分と並列部分を整理して問題を解いていきます。

整理すると以下の図のようになります。青色の部分が並列関係の接続、緑色の部分が直列関係の接続です。

まず緑色部分の直列接続から計算します。直列なので単純に1 [ Ω ] + 1 [ Ω ] = 2 [ Ω ]となり、下図の回路に置き換える事ができます。

ニの問題の通り、和分の積または抵抗値が同じなので0.5倍で計算すると1 [ Ω ]になります。

まとめ

今回は筆記編の第一弾として、電気の基本、オームの法則、直列・並列回路について解説しました。

まずは電圧、電流、抵抗、直列と並列の概念をのイメージをしっかり掴んでいただければと思います。

次回も直流回路の計算について解説していきます。

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